設計事務所・住宅メーカー担当者様へ
地下室部分のみの設計・施工も
お請けいたします
DeMesh工法による地下室の場合、独特の適用ルールや構造計算が必要となるため、構造設計からの責任施工を原則としています。
そのため、弊社への見積依頼の際には、プランが確定する前のラフ設計段階でのご依頼をお勧めします。まだ地下室の平面形状や階高の設定前の企画設計段階であれば、より経済的となる地下室設計へのアドバイスも可能です。
また、地下室設計に付帯する地上建物の基礎工より下の構造や地盤の問題、さらに地盤の切盛りや擁壁等の問題についても、ご相談に応じることができます。
見積に要する期間は、居室のみの地下室であれば1週間~10日程、地下車庫や擁壁等の付帯構造物のある場合には10日~2週間程が目安です。
見積依頼の際には見積依頼の際には、下記資料が必要になるためご用意ください。その他、現地調査・訪問説明などお気軽にお問い合わせください。
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敷地案内図(※必須)
住宅地図が望ましく、車両の進入経路が判断できる範囲まで含めたものも必要となります。
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現況地形図(※必須)
道路や近隣地盤と敷地との高さ関係が判るものをご用意ください。
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地階および地上階の平面計画図と建物の配置図(※必須)
1/100スケールで可能です。
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地階も含めた矩計図
地下室躯体の内高や地盤面からの突出高、有効天井高等が判るスケッチでも可能です。
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地盤のボーリング調査結果または、
SWS(スクリューウエイト貫入試験)調査結果 -
現況写真
あれば望ましく、メール送信でも可能です。
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基礎伏せ図および基礎標準断面図
基礎工まで見積る場合には必須となります。
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その他、特殊条件に関する資料
弊社工事請負範囲について
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床の断熱ウレタン吹き付けと
置床工法による床下地工事 -
断熱ウレタン吹き付けおよび軽量鉄骨による壁と天井の下地工事
地下室の形態、建物の請負形態、上屋建築業者の施工能力などにより、さまざまなケースが考えられますが、もっとも単純な区分は地下室躯体までです。
しかし、上屋建築を担当するのが木造建築を専門とする業者である場合にはRC建築に不慣れなことが多いため、上屋担当の大工さんができないところまでを考えて、地下室の躯体廻りについて現場発泡の断熱ウレタン吹き付け後、内装下地材(プラスターボード等)を張る胴縁・野縁に相当する軽鉄下地まで、床は置き床下地(捨て張り除く)まで、建具はRC用が必要となる外部建具までの範囲を請負うのが現実的と考えています。
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床の断熱ウレタン吹き付けと置床工法による床下地工事
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断熱ウレタン吹き付けおよび軽量鉄骨による壁と天井の下地工事
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地下室の上に、通常のベタ基礎と同じ ようは基礎立ち上がりを設けた場合(黒い部分はいずれも特殊アスファルト2次防水工:モルタル等で仕上げて被覆する必要あり)
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地下室の上に20mm程度のレベラーを敷設して、建物土台を直接載せる方法
また、上屋の基礎工については、全地下(一階平面と地階平面が一致する)もしくはそれに近い場合は弊社が、部分地下の場合には上屋建築形式に慣れた上屋建築業者が請負うのが、経済面でも品質の面でも望ましいと考えています。
電気設備、衛生設備、空調設備、上下水道設備等は、アフターメンテナンスのことを考えると、上屋と同じ業者が一括して請負うのが望ましいため、別途とさせていただいています。
ただし、除湿設備とドライエリアの雨水排水設備については、地下室に独特の設備であり、独自開発のシステムとノウハウを提供できるので、弊社の請負範囲としていただくことをお勧めします。-
地下室の上に、通常のベタ基礎と同じ ようは基礎立ち上がりを設けた場合(黒い部分はいずれも特殊アスファルト2次防水工:モルタル等で仕上げて被覆する必要あり)
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地下室の上に20mm程度のレベラーを敷設して、建物土台を直接載せる方法
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また、地下室工事に付帯する地盤改良工事・基礎杭工事・RC擁壁・RC階段工事等も対応可能です。既存建物や擁壁の解体工事と新設構造物の工事が絡む場合や、敷地の切土・盛土が地下室や擁壁工事と絡む場合等は、工事期間中の安全面と効率面から、解体工事や土工事も弊社が担当する方が良いと考えます。
お客さま先への営業協力もさせていただきます
地下室建築はまだ一般に普及しているとは言えず、住宅の建て主であるエンドユーザーにとっては未知の建築分野です。
そのため、いざ地下室を建てるとなると工事のことから住まい方まで、細かなことまで不安に思われるようです。
そんなときは、弊社スタッフがお客様先に同行させていただいて、地下室のご説明をさせていただきます。お気軽にお申しつけください。
他社工事のよくある失敗例
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見積もりの内容や範囲が不明確で、工事後に追加請求が多く来てしまった
→弊社では、見積もりの内容や範囲を明示するため、施工図で工事区分もはっきり理解することができます。
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慣れない見積もりで積算漏れが多くあり、追加工事が多発してしまった
→地下室は特殊な工事が多くあります。弊社では、地下室に関係する工事はすべて可能ですので、見積もり漏れはありません。
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地下室を工事できる設備業者がいなかったため、地下室は別の設備業者に頼んで予算オーバーになってしまった
→弊社では、地下室に必要な工種は全て揃えております。必要に応じて区分けも可能ですし、見積もり漏れもありません。
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山留がわからず大まかに予算をみていたが、実際には大幅に予算オーバーしてしまった
→弊社では、自社で山留計算を行いますので、積算の不整合はありません。
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敷地条件が悪く大型重機が入らなかったため、小型重機に切り替えて工事を行ったが、大幅に予算と工期をオーバーしてしまった
→弊社では、お見積もりの前に、必ず敷地調査を行います。接道状況から進入路、架空線など、徹底的に検討します。
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コンクリートの仕上がりが悪かったため補修が必要となってしまった
→弊社では、地下室の設計施工の場合は、責任施工で行います。
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工事中から地下室が湿気ってしまい、対策工事に予算と工期がオーバーしてしまった
→弊社では、工事中も結露対策が必要な場合もありますが、責任施工に含みます。
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竣工後に周辺地盤が沈下し、クレームとなってしまった
→弊社では、責任施工で安心の保証も充実しています。
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地下室の設計ができる人がいなかったので、外注したが予算をとっていなかった
→RC構造には施工図が大変重要な役割を果たします。弊社では、各物件に設計担当を設置し、地下室施工図を書きます。
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地下室の構造計算が外注となってしまい、予算オーバーとなってしまった
→弊社では、構造計算から構造図も弊社で請け負っております。
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事前調査に不足があったため、再度調査を行い、2重に費用が発生してしまった
→弊社では、地盤調査や家屋調査など、事前調査も請け負い致します。
地下室工事の手順
DeMesh工法は、壁式鉄筋コンクリート造の地下室等躯体を構築するにあたり、現場作業の省力化、高品質化、品質の安定化等を目的に、工場で鉄筋および型枠をユニット化して先造りする半プレハブ式場所打ち鉄筋コンクリート工法です。
従ってDeMesh工法は、壁式鉄筋コンクリート構造の一般的な設計基準に従う範囲で、自由な形状の地下室等を建築できます。
ただしDeMesh工法であるか否かに拘わらず、壁式鉄筋コンクリート造を地下階に適用するには、以下のような設計基準等(主に「壁式鉄筋コンクリート造設計施工指針」2003年2月:(財)日本建築センター等編集、2005年 国土交通省告示第691号など)の規定に従う必要があります。
- 耐力壁(構造上有効な壁)とは、地階の場合、厚さ180mm以上かつ躯体内高の1/18以上の厚さで、水平長さ450mm以上かつ隣接する開口高の30%以上の壁のみを言います。
ただし、ドライエリアの外側壁のように天井スラブと連結されていない壁は、構造上有効な壁とはみなされません - 耐力壁の配置は、平面上XY方向に釣り合い良く配置され、床面積1㎡当り20cm以上の壁量があること。
また、建物の隅角部には、直交する両方向に耐力壁が配置されていること - 構造上の階高は、地階底盤天端から天井スラブ天端までの高さを言い、3.5m以下であること
- 梁高は450mm以上、梁幅は接続する耐力壁以上であること
通常は、以上の構造規定を満たすように地下室の平断面寸法を決める事が望ましいのですが、やむを得ず満たせない場合には、層間変形角が1/2000以下となるような高い剛性と、地震時に規定以上の水平保有耐力(それに見合う変形能力)を有するかどうかの確認計算を行うことで、壁式鉄筋コンクリート構造の耐震性を確保することができます。ただし、これらの確認計算には、相当の時間と手間(当然コストアップになる)が必要になるため、上記、1.~4.の構造規定をまず満たすように考えることをお勧めします。
尚、これまでの数多くの設計経験から、以下の点にも配慮して地下室形状の計画を行えば、構造上かつ意匠上も無理がなく、耐震的にも優れた設計となりますので参考にしてください。
- 地下室の平面辺長が6mを超える場合には、平面上直交方向に間仕切壁又は控壁として、上述の耐力壁を設けること
- ドライエリアの外壁の平面辺長が4.5mを超える場合には、中央上部に梁を設けること
- 車庫の入り口やサッシなど、壁に大きな開口がある場合には、開口部の両脇に耐力壁を設けること
- RC地階と木造等異種構造の地上階を繋ぐ階段を設ける場合には、壁の厚さや仕上げ方法が異なるため、木造壁の芯々寸法910㎜のままでは地階の階段有効幅が750㎜以上確保できなくなります。地階のみならず、地上階も同様に芯々寸法を通常より100㎜程度以上(一方向に付きそれぞれ)広めに設定しておくこと